
LostMyPasswordはうっかり忘れてしまったパスワードを復元出来るかもしれないNirSoft開発のフリーソフトです。NirSoftは昔から便利な小物ツールを公開してきた事で知られる有名な開発者で、現時点で40以上のソフトウェアを公開しています。LostMyPasswordについて公式サイト掲載の情報を機械翻訳して抜粋するとChrome、Firefox、Microsoft Edge、Brave、Internet Explorer、OperaといったWebブラウザに保存されているパスワード、Microsoft Outlook、Thunderbird、Windows Mailといったメールクライアントソフトに登録されているPOP3/IMAP/SMTPのパスワード、ダイヤルアップ/VPNのパスワード、Windowsに保存してあるリモートコンピュータのログインパスワードが復元出来るとの記載があります。
先に実際に使ってみた感想を書いておくと期待外れでした。まあ簡単にパスワードが割れてしまうのは問題なので、ある意味期待外れで良かったとも思うのですが、復元出来るパスワードには限界があります。対応OSはWindows 11含むXP以上となっています。
LostMyPassword ダウンロードと準備
まずダウンロード前に注意する点として、LostMyPasswordはWindows標準のセキュリティ機能含め、セキュリティソフトやWebブラウザのセキュリティ機能でマルウェアとして検出される場合があります。十中八九誤検知ではあるのですが、一部のWebブラウザでダウンロード出来ない場合やダウンロード後に自動でプログラムが隔離される事があります。その場合は別のWebブラウザを試してみる他、一時的にWindowsのセキュリティでリアルタイム保護を無効化しておいて下さい。
Windows 11でリアルタイム保護を一時的に無効化するにはシステムトレイに常駐しているWindowsセキュリティをクリック後に表示される画面で、「ウィルスと脅威の防止」から「設定の管理」と進むと「リアルタイム保護」の有無を設定出来ます。

LostMyPasswordのダウンロードは公式サイトであるNirSoftからLostMyPasswordのページへと進み、ページを下にスクロールした所にあるダウンロードリンクから行います。32ビット版と64ビット版がありますが、古いOSを除き殆どの場合は64ビット版を使用します。

更に下にスクロールすると日本語化する為の言語ファイルも配布されているので、「Japanese」から言語ファイルも一緒にダウンロードしておいて下さい。

ダウンロードした圧縮ファイル展開後、プログラムの実行ファイルがある場所に言語ファイルをコピーして置いておけば準備完了です。

LostMyPassword 使い方
公式サイトの記載によるとWindows 11 24H2以降ではLSA保護(ローカルセキュリティ機関の保護)を無効化する必要があるそうです。この機能はシステムトレイに常駐しているWindowsセキュリティをクリック後に表示される画面で、「デバイスセキュリティ」と進み「コア分離の詳細」で表示されるメニューから無効化する事が出来ます。

LostMyPasswordを起動すると最初に通常か管理者を選択して実行するメニュー画面が表示されます。画面内の説明文を読んだ上で選択して下さい。この後に「ユーザーアカウント制御」画面でブロックされた場合は、「はい」で許可するとパスワードの検索が実行されます。

パスワードの検索は直ぐに終わり結果が表示されます。ただ閲覧する以外に選択状態にしたアイテムを保存ボタンからテキストファイルなどにエクスポートも可能です。

LostMyPassword 備考
冒頭の方で期待外れと書きましたが、筆者が検証した所ではGoogle Chromeに保存してあるユーザ名とパスワードは復元出来ましたが、それ以外は芳しくない結果となりました。Firefoxの場合はマスターパスワードで保護していない状態でもリストには出てきませんでしたが、同作者のWebBrowserPassViewではリスト上に表示されました。但しマスターパスワードで保護しておくと表示されず。それ以外ではVivaldiのアカウントのパスワードは復元成功、Outlookに登録してあるアカウントは全くリストに表示されずといった結果でした。ただ古いOSやソフトウェアのバージョン次第で出来たり出来なかったりといった事があるのかも。
セキュリティ機能の誤検知で色々と面倒なソフトウェアではありますが、いつか役に立つ時がくるかもしれません。使い終わったら無効化したリアルタイム保護やローカルセキュリティ機関の保護は再び有効に戻しておいて下さい。

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