OS上で別のOSを動かす事が出来る仮想化ソフト Oracle VirtualBox

VirtualBox

過去にVMware Workstationの記事を掲載しましたが、ほぼ同じ機能を備えたソフトウェアが今回記事にするOracle VirtualBoxになります。VirtualBoxはオープンソースで開発されている仮想化ソフトウェアで、WindowsやmacOS、LinuxといったOS上で異なるOSを起動して使用する事が出来ます。例えばWindows 11上でWindows 10やLinuxを動かしたり、その逆にLinux上でWindowsを動かす事が可能で、ソフトウェアの動作テストといった用途以外に怪しいソフトウェアの安全性の検証や現在使用中のOSでは使用出来ないソフトウェアを動作させる為の環境構築、気になるLinuxのディストリビューションをインストールして体験するといった様々な用途で使用出来ます。

VMwareやVirtualBoxで作成した仮想環境は実機のPCと異なり手軽に過去の状態に戻せるので、筆者の場合は使用期限や使用回数の制限のあるソフトウェアを仮想PCにインストールして期限が切れたら以前の状態に戻すといったかなりせこい用途で使用する事もあります。他にも本来はスクリーンキャプチャ出来ない画面を仮想PC上に表示してホスト側からキャプチャするといったグレーゾーンな用途で使用する事も出来ます。どのように使うかは人それぞれですが、実機のPCだけでは出来ない事が仮想PCで出来るという所が仮想化ソフトの魅力だったりします。

対応OSは現在のバージョンだとWindows 11/10含む8.1以上となっており、上述通りLinuxやmacOS、Solarisもサポートしています。

VirtualBox含め仮想化ソフトを使用するにはBIOS/UEFIの設定を変更しておく必要があります。これについてはWindowsサンドボックスの記事の使用する為の準備に掲載していますが、CPUがIntelの場合はIntel VTやIntel Virtualization Technologyという名称になっている項目を有効化、AMDの場合はSVM Modeという名称の機能を有効化しておきます。

VirtualBox ダウンロードとインストール

まずはOracle VirtualBoxの公式ページへ移動します。分かりやすく「Download」のボタンが配置されているのでクリックしてダウンロードページへ。

Oracle VirtualBox公式ページ

ダウンロードページを開いたら「VirtualBox Platform Packages」の欄に各OSごとのインストーラのダウンロードリンクが記載してあるのでクリックしてダウンロード。

VirtualBoxダウンロードページ

ここからはダウンロードしたVirtualBoxのインストーラを実行してインストールしていきます。最初に表示されるWelcome画面から「Next」で進むと規約に同意するかの画面が表示されるので「I accept…」を選択して「Next」で進んで行きます。

VirtualBox 規約画面

「Custom Setup」画面でインストールするコンポーネントを選択出来るようですが、どれを外して良いのかは分からなかったので、変更せずそのままで進みました。

インストールするコンポーネントの選択画面

Warning…と表示されますが、これはインストール中に一時的にネットワークが止まるという注意書きとなっています。

ネットワークが一時的に停止する注意画面

他、選択肢がある部分ではCustom Setupでスタートメニューの登録とデスクトップへのショートカットの作成、クイックランチへのショートカットの作成、ファイルの関連付けの設定があります。どう選択するかは好みですが関連付けはVirtualBoxの仮想ドライブ(.vdiファイル)などとの関連付けで無効にしておいても動作に影響はありません。

カスタムセットアップ画面

更に進めていきインストール実行後、「installation is complete」と表示されれば完了です。

VirtualBoxの使い方

仮想PCの作成

VirtualBoxを起動しても初期状態では何も出来ない状態なので「新規」から仮想PCや仮想マシンと呼ばれる仮想環境を作成していきます。

VirtualBox初期状態の画面

最初に「名前とオペレーティングシステム」で仮想PCの名前を付けます。また、「ISOイメージ」の欄にOSのインストーラを選択しておきます。ISOイメージでWindowsのインストーラを選択した場合、「自動インストール」が有効化されますが、「自動インストールをスキップ」で無効化出来ます。

仮想マシンの作成

自動インストールについてですが、ローカルアカウントを事前に設定しておいた物で自動作成出来たりと便利な部分もあるのですが、キーボードのレイアウトが英語配列に設定されていたり後々面倒だったりするので、ここではあえて自動インストールは使用しません。

「ハードウェア」を見ていきます。メモリの容量やCPUの数を指定可能です。どのように設定するのが最適かはホストのPCのスペックとインストールするゲストのOS次第ではありますが、仮想PC作成後も変更は可能なので感覚的に設定しておいて良いでしょう。

仮想マシンのハードウェア設定

「ハードディスク」を見ていきます。ここではストレージの容量を設定します。「全サイズの事前割り当て」を有効化していない限りは設定した容量を即使用する訳ではないのと、後から容量を増やせない?ようなので余裕をもって容量を設定しておいた方が良さそう。

仮想マシンのハードディスク設定

一通り設定が終わったら下部にある「完了」で仮想PCが作成されます。

仮想PCにOSをインストールする

仮想PCを起動する前にやっておく設定があります。左メニューの「ツール」の画面にある「環境設定」を開きます。設定を「Basic」から「Expert」に変更して「入力」で「仮想マシン」タブにある「Host Key Combo」のショートカットキーを確認しておいて下さい。初期状態では右Ctrlキーになっていますが、筆者の使用しているキーボードには右Ctrlキーが無いのでホストキーが使えず困りました。VirtualBoxの操作で重要なキーになるので必要な場合は変更しておいて下さい。

環境設定のホストキーの指定

上で作成した仮想PCを「起動」ボタンから起動します。仮想PCの作成時に選択しておいたISOイメージが起動するので実機のPCと同じようにインストールしていきます。因みに起動には通常の他に仮想PCの画面を表示しない「ヘッドレス起動」とバックグラウンドで動かし続ける事が出来る「デタッチモード起動」があります。どちらも殆どは仮想サーバの運用で使用するらしいのですが、一般的な用途で使用する機会は無いと思われます。

ゲストOSのインストール画面

ゲストOSインストール後の設定

OSのインストールが完了して起動したら最初にやる事として「Guest Additions」をインストールします。これをゲストOSにインストールする事でホストとゲストがシームレスに繋がり、ホストでコピーしたファイルをゲストに貼り付けてファイルのやり取りを行ったりも出来るようになります。「Guest Additions」はメニューの「デバイス」から「Guest Additions CDイメージの挿入」を選択すると仮想ドライブに自動でマウントされます。

デバイスのメニュー

Guest Additions CDイメージのマウント後、自動で画面右下に通知が表示される筈ですが、それが表示されない場合はエクスプローラでPCを開いて仮想ドライブにマウントされているGuest Additionsからインストールを実行して下さい。インストール後は一旦再起動が必要です。

Guest Additionsのインストール

Guest Additionsをインストールして再起動後、同じくメニューの「デバイス」にある「ドラッグ&ドロップ」を「双方向」にして有効化します。これだけでホストとゲスト間でファイルをドラッグ&ドロップで受け渡し出来ると思ったのですが、筆者の環境では出来ませんでした。

ドラッグ&ドロップの有効化

Guest Additionsのアップグレードを行ったり手探りで色々と変更してみたのですが、結果的には「クリップボードの共有」にある「Enable Clipboard File Transfers」を有効化する事でホストとゲスト間でファイルのドラッグ&ドロップが可能になった他、コピーしてから貼り付けもホストとゲスト間で行う事が出来るようになりました。

Enable Clipboard File Transfersの有効化

VirtualBox 備考

筆者は昔からVMware派だったのでVirtualBoxは殆ど扱った事が無かったのですが、久しぶりに使ってみるとVMware Workstationと機能も殆ど変わらずパフォーマンスも十分に高くて使用前に想像していたよりもずっと好印象でした。それでいて現在のVMware Workstationのようにダウンロードまでが面倒といった事も無いので、こだわりが無ければVirtualBoxの方がお勧め出来ます。

上で書き損ねた部分では作成した仮想PCは設定でパフォーマンスを最適化する事が出来ます。特に「ディスプレイ」の欄にある「ビデオメモリー」の容量や「グラフィックスコントローラー」はゲストOSの動作が重いといった場合に変更してみて下さい。筆者の環境では「3Dアクセラレーションを有効化」しておくと画面に緑色のノイズが一瞬表示される事があるので無効化していますが、環境によっては有効化でパフォーマンスが向上するかもしれません。

他、仮想PCの画面にある「作成」ボタンから「スナップショット」を作成しておくと、後からスナップショットを作成した時と同じ状態に仮想PCを戻す事が出来ます。ただスナップショットもそれなりの容量を使用するので大量に作成するとストレージを圧迫する事になります。過去に作成して使う事が無くなったスナップショットは定期的に削除しておきましょう。

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