
ゲームコントローラのアナログスティックって長期間使用していると次第に劣化してゲーム内のキャラクターが勝手に動くといった不具合が出ますよね。これをドリフト現象と言うらしいのですが、アナログスティックの軸がずれたような状態でドリフト現象が起こっている場合、あまり知られていませんがWindowsの標準機能で修正する事が出来ます。勿論コントローラの劣化自体が直る訳ではないのですが、Windows上では軸のずれた分が調整された状態になるので、ドリフト現象の問題を解消出来ます。このような調整をキャリブレーションと呼ぶらしいのですが、具体的な方法を下に記載していきます。
デバイスの調整ウィザードで軸ずれを修正
軸ずれの修正にはWindowsに標準で搭載されているデバイスの調整ウィザード機能を使用します。まずWindows 11では設定から左メニューの「Bluetoothとデバイス」、「デバイス」と進みます。

下の方にスクロールして「関連設定」にある「その他のデバイスとプリンターの設定」へと進みます。

ゲームコントローラのアイコンで右クリックしてメニューにある「ゲームコントローラーの設定」を選択します。因みにWindows 10の場合はコントロールパネルのアイコン表示にある「デバイスとプリンター」でこの画面を直ぐに表示出来ます。

「ゲームコントローラー」の画面で「プロパティ」をクリックして進みます。

「プロパティ」画面でアナログスティックやボタンの動作を確認出来ます。一通り確認したら上部にあるタブの「設定」に切り替えます。

「設定」タブ内の「ゲームコントローラーの調整」にある「調整」をクリックして進みます。

「デバイスの調整ウィザード」画面が起動します。下部にある「次へ」で進みます。

左アナログスティックの調整
最初にアナログスティックがニュートラルの状態、つまり何も触っていない中央にある状態にしておき、コントローラの適当なボタンを押すか「次へ」で進みます。

この画面で左スティックを全方向に最大まで入力します。グルグルと大外に何度かスティックを回してから離すと十字が中央に表示される筈です。確認後、適当なボタンか「次へ」で進みます。

再びニュートラルの状態にして適当なボタンか「次へ」で進みます。

トリガーボタンの調整
トリガーボタン、PlayStation用コントローラで言う所のL2やR2ボタンの調整になります。トリガーボタンの左右両方を最大まで押し込んで離します。因みに筆者が最初に行った際、上部の青いメーターが無反応だったので下部にある「数値データの表示」にチェックを入れて数値の変化を確認しながら操作を行いました。適当なボタンか「次へ」で進みます。

右アナログスティックの調整
軸の調整の「X回転」とある画面では右スティックの調整を行います。左スティックの調整と異なり最初に右スティックを左右に最大まで動かします。適当なボタンか「次へ」で進みます。

軸の調整の「Y回転」とある画面では右スティックを上下に最大まで動かします。適当なボタンか「次へ」で進みます。

以上で「デバイスの調整ウィザード」は終了です。最後に「完了」をクリックして調整を保存して反映させますが、「キャンセル」で反映させずに終了させる事も出来ます。

デバイスの調整ウィザードの効果
現在筆者が使用しているゲームコントローラはそれほど軸ずれが起こっていないので調整の必要性はありませんが、1つ前に使っていたコントローラは右アナログスティックの軸ずれが大きく3Dゲームでカメラが勝手に動く状態でした。その時に初めてデバイスの調整ウィザードを使って軸ずれの修正を行ったのですが、全くドリフトが起こらなくなりWindowsの標準機能でここまで出来るのかと当時は驚きました。
PS4用コントローラのDUALSHOCK 4はドリフトが発生する前にアナログスティックがグニャグニャになって使い物にならなくなるケースの方が多かったのですが、PS5用コントローラのDualSenseは短期間でドリフトが発生するケースが頻発しています。長期保証に入っていたのでこれまで無料で修理してもらえたのですが、既に保証期間も終わったので次にドリフトが発生したらデバイスの調整ウィザードを使ってパソコンゲーム用コントローラにする予定です。
ただ、デバイスの調整ウィザードを何度行ってもドリフトが発生する場合、そのコントローラは既に寿命なのかもしれません。
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