
前回記事にしたAnyBurnの動作確認の為に古いCDやらDVDを漁っていた際に偶然見付けたWindows XPのインストールディスクをきっかけに、無性に再びXPに触ってみたい衝動に駆られたのですが、わざわざディスクからインストールする事無く簡単にXPを疑似体験出来るのが今回記事にするwin32.runです。使い方はただWebブラウザでアクセスするだけという手軽さ。筆者含め長らくXPを使ってきた世代からすると懐かしさが込み上げてくるのは間違いありません。
win32.runが凄いのは何もインストールする事無く全てWebブラウザ上で動作するという部分で、エクスプローラは勿論の事、ペイントやマインスイーパー、メモ帳、Internet Explorer 6といった物まで実際に操作出来る所まで再現されています。コントロールパネルや設定の深い部分までは作られておらず操作出来ませんが、それでもよくここまで作り込んだなと感心します。
win32.runを使ってみよう
win32.runの公式サイトに概要が記載されていますが、実際のwin32.runを使うにはこちらにアクセス。最初にメニューが表示されますが、「Start Windows Normally」でWindows XPを起動。それ以外のオプションメニューはダミーだと思ったのですが「Install Windows」はインストール画面が表示されるのを確認しました。但しブラウザによっては安定して表示されません。

懐かしい起動画面が表示されます。昔はこの画面で3分ぐらい待ちましたが、直ぐに懐かしの起動音と共にデスクトップ画面が表示されます。

冒頭の方でも書いた通り、ペイントやメモ帳、当時XP標準付属のInternet Explorer 6を使用する事が出来ます。本来ならIE6で現代のWebページを正常に表示するのは不可能な筈ですが、外観はIE6でも内部はwin32.runを表示しているブラウザでページを表示しています。

画面上にファイルをドロップする事で、ファイルをデスクトップにコピーする事が出来ます。

win32.runのXPのデスクトップ上にコピーしたファイルをペイントで開いてみました。一通り編集操作を行ってみましたが、保存まで通常通り動作しました。因みにwin32.runのXP上のファイルはデスクトップで右クリックしてメニューの「Send to」から「Local Computer (Download)」でダウンロードする事が可能です。

ペイントは何故か日本語表示になりますが大部分は英語表示なので若干ノスタルジックな雰囲気が損なわれてはいますが、手軽さを考慮すると再現性は十分だと思います。
仮想PCでWindows XPを使ってみる
偶然Windows XPのインストールディスクが見付かった話は上でしましたが、せっかくなのでVMware Workstation Proの仮想PCにインストールしてみます。途中でプロダクトキーの入力画面が表示され、現在のWindowsのようにスキップ出来ない仕様なのでプロダクトキーを見付けるのに苦労しましたが、無事にインストール完了。

昔を懐かしみながらIE6を起動。まあ予想していましたが、殆どのWebページは表示出来ません。但しhttpsじゃないhttpの非SSLのサイトは何とか表示出来ました。

約20年ぶりに見るXPのコントロールパネル。何かこれじゃない感がありますが、恐らく当時の筆者はクラシック表示にして使用していたからだと思われます。

win32.run他、感想
いくら昔のOSとはいえWebブラウザ上だけの動作であそこまで再現されているのには本当に驚きました。実際にOSとして使える物では無く、飽くまでも雰囲気を楽しむ、もしくは懐かしむ物ではあるのですが、XPの起動音と青空の広がる丘の壁紙だけでも十分に満足出来ました。
そして仮想PCにインストールしたXPですが、正直懐かしさを堪能した後は全く使い道が無いです。今でもXPをサポートしているWebブラウザが無いものかと探してみましたが、殆どの主要ブラウザは既にサポートを打ち切っているんですね。という事で仮想PCにインストールしたXPは早速削除して、また10年後ぐらいにインストールしてノスタルジーに浸ろうかと考えています。
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